成人の日~おとなになることを自覚する日~昔の人はどうだった?
2020/01/14
皆さん、こんにちは
長い年末年始休みが終わったかと思ったら、昨日まで3連休でしたね。
昨日は『成人の日』でしたが、20歳を迎えられた新成人の皆様、おめでとうございます
令和初の成人式ということで、例年に比べて何かより特別感ある式となったのではないでしょうか❓
成人の日は1948年1月15日に『おとなになったことを自覚し、自ら生き抜こうとする青年を祝い励ます日』として法律で定められました。
戦後になって制定されたんですね
では、戦前は成人の日というものはなかったのでしょうか❓
成人を祝う風習は古来から存在していました。
奈良時代~江戸時代までの男子は『元服』という通過儀礼を行っていました。
『元服』は、数え歳で12~16歳の男子が行う儀式で、髪を結い冠または烏帽子(えぼし)をつけ、服装を改め成人したことを周囲に示しました。
また、幼名から烏帽子名(大人の名前)に改名する風習も盛んだったようです。
公家の女子は『裳着(もぎ)』と呼ばれる通過儀礼を行っていました。
『裳着(もぎ)』は、12~16歳の女子が行う儀式で、『裳(も)』という、腰から下にまとう衣服を身に付け、男子と同じく、服装を改め成人したことを周囲に示しました。
また、髪を結い上げる『髪上(かみあげ)』、歯を黒く染める『鉄漿(かね)・お歯黒』付けも盛んだったようです。
以上は貴族と呼ばれるような、いわゆる上流階級のしきたりです。
一般庶民の世界にもそのような通過儀礼は合ったのでしょうか❓
一般庶民の成人の通過儀礼は地域によって様々であることが多く、例えば『一人で鹿を狩れるようになったら一人前』といった形の通過儀礼として存在していました。
ですが、それも明治以降になると衰退していきました。
以降は男子は『兵役の義務』が課されるようになりました。
兵役につくためには徴兵検査を受ける必要があり、この徴兵検査が成人式の意味をもち、成人式制定のきっかけとなりました。
そして戦後、兵役の義務がなくなると、前述した通り1948年『成人の日』は正式な祝日として法律で制定されました。
歴史を振り返ると、成人を取り巻く人々の思いが様々な形で現れていたことが分かります
『大人になる』ということを昔の人も重視していた、ということの現れだと思います